網膜症の手術
増殖網膜症の段階に至り、硝子体出血や網膜剥離が起きてくると、硝子体出血や網膜剥離を治療するための手術が必要になってきます。
また、レーザーが無効な黄斑症ではむくみの原因を取り除く必要があります。
その手術を「硝子体手術」といいます。
この手術は、患者さんの角膜に眼底の様子が観察できるコンタクトレンズをのせ、術者が手術用の顕微鏡をのぞきながら行ないます。
まず、眼球に直径0.9ミリから0.5ミリの小さな穴を3ヶ所あけます。
1つは、眼球の形状と眼圧を保つための液体を注入する管を入れるもの。
もう1つは、眼球内を照らすための照明ファイバーを入れるためのもの。
もう1つは、硝子体の出血を吸引するカッターや増殖膜を切り取るハサミ、膜をつかむピンセット
そして、網膜を直接レーザー光線で凝固するための「眼内レーザー光凝固装置」のファイバーを入れるためのものです。
そして、穴から入れた器具を駆使して、硝子体に広がった出血をとってきれいにしたり、増殖膜をはがしたり、病変のある網膜にレーザー光凝固を行ないます。
網膜剥離を起こしている場合は、空気を注入しながら剥離した網膜を元の位置に戻します。
眼内に入れる器具の改良と病態の理解、手術技術の向上によって、近年、硝子体手術の成功率は高くなりました。
糖尿病は早期にこの手術を受けることによって実用的なレベルまで視力を回復させることができるようになりました。
ただし、硝子体手術は非常に高度な眼科手術であり、合併症も生じやすく手術には熟練と知識を要します。
硝子体専門の医療機関への受診をお勧めします。
予防が一番
さて、これまで網膜症の治療についてお話ししてきました。
かつては、網膜症を合併して視力を失ってしまう人が多かったのですが、内科と眼科の医療連携、眼科の検査技術と治療の進歩により、近年はそのような不幸に見舞われる方が減り始めているといわれます。
しかし、俗に「予防に勝る治療なし」といわれるように、一番いいのは、糖尿病にならないことです。
糖尿病は、過食や運動不足による肥満から始まります。
栄養のバランスがとれた食事を腹八分目とり、適度な運動を心がけて糖尿病を未然に防ぎましょう。
また、万が一、糖尿病になったとしても、血糖コントロールができていれば網膜症の発症を防ぐことができます。
現在、すでに糖尿病をお持ちの方は、内科医や栄養士などの指示を守って、しっかり血糖コントロールを心がけてください。
そして、定期的に眼科の検査を受けること。
これも忘れないようにしてください。
お気に入りのブックマーク・RSSに登録 »
関連記事
サイトマップカテゴリー:糖尿病性網膜症
トラックバック(0)
http://www.catanha.net/mt/mt-tb.cgi/286

