目の情報収集機能
目は何のためにあるのでしょう?
答えは単純明快。
外を見るため、つまり自分をとり巻いている環境が、いまどうなっているかを認識するためにあるのです。
もし目がなければ、私たちの生活は危険に満ちたものになります。
たとえば外を歩いていて、すぐ先に大きな石があっても、それが見えなければ知らずにぶつかってケガをすることもあるでしょう。
生きるために不可欠な食物も、そのありかを知るすべがありません。
目でなくても、鼻や耳もありますし、手でさわってみてもいいでしょう。
しかしやはり、目で見なければ、どうしようもないものは多いのです。
たとえば遠くのものを確認する能力です。
そのものにいちいちさわったりしなくても判断できる目の機能があるため、私たちの生活空間は、大きな広がりをもつことができるのです。
ヒトは、ほかの動物とくらべて嗅覚や聴覚が劣っているいっぽう、視覚がすぐれているために生存競争に打ち勝ってきたともいえます。
私たちは、目を通して外の情報の80〜90%を得るといわれています。
残る聴覚・嗅覚・味覚・触覚の全部を合わせても、わずか10〜20%。視覚による情報が圧倒的に多いのです。
ヒトの目の情報収集能力が、どれほどすぐれているかを見てみましょう。
ものを見て認識するために、もっともたいせつな情報は「形」「色」「明るさ」です。
ヒトの目には、ほかの動物とくらべて、この3つの情報をうまく集める能力が備わっています。
このすぐれた視覚を可能にしているのは、視力と視野です。
視力は、一定の大きさの図表(視力検査で使われるものです)を、決められた明るさと距離から見て、どの程度見分けられるかを数値であらわします。
現在、日本人の正常な視力は、1.0が標準になっています。
また視野とは、目を動かさないで見ることができる上下左右の範囲のことをいいます。
これは、絵画などを見る場合を例に考えるとわかりやすいかもしれません。
私たちは視野があるからこそ、絵を点ではなく作品全体としてとらえることができるのです。
なお眼科的には、ものの形を認識するのは形態覚、色を感じとるのは色覚、明暗をとらえるのは光覚といいます。
目は、光がないところでは働かないため、明暗を見分ける光覚が機能するためには、目が感知できる最低限の光(可視光線)が必要です。
また色覚とは、可視光線の光の帯(スペクトル)の波長に応じて反応する目の感覚のことです。
色を感じとる細胞(錐体細胞)は網膜にあり、赤錐体、縁錐体、青錐体の3種類があることが知られています。
色覚は、ヒトの目のすぐれた特徴で、私たちの身近にいる動物たち、たとえばウシ、ウマ、イヌ、ネコなどに色を見る機能はありません。
色覚異常について
色覚異常は、網膜の細胞レベルでいうと、錐体に含まれる視色素の異常によるものが色弱、視色素が欠損している場合が色盲となります。
誤解しないでいただきたいのですが、色覚異常の場合でも、色弱程度であれば、通常はほとんど正常に近い色で見えていることが多いのです。
交通信号も、緑、黄、赤のそれぞれを「あれは赤で、これは黄色」と区別できます。
色弱の人は、まったく別の色の世界にいるわけではなく、少しズレているため、色がミックスしてまざらわしいときにわかりにくくなるのです。
なお全色盲のかたの見え方は、ほとんどモノクロに近い状態になります。
お気に入りのブックマーク・RSSに登録 »
関連記事
サイトマップカテゴリー:眼の働き
トラックバック(0)
http://www.catanha.net/mt/mt-tb.cgi/274

